読書メモ 浦上大輔(2017)『たった一分で相手をやる気にさせる話術』を読んで
「ペップトーク」に関する講演を聞いて、
そこからいろいろ興味があったので、この本を借りて読んでみました。
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浦上大輔(2017)『たった一分で相手をやる気にさせる話術』フォレスト出版
すでに岩崎先生の講演を聞いてからなので、
だいたいの同じことが書かれていることがわかりました。
ペップトークの5つのルール
1 ポジティブな言葉を使う
2 短い言葉を使う
3 わかりやすい言葉を使う
4 相手が一番言ってほしい言葉を使う
5 相手の心に火をつける本気の関わり
ペップトークの4つのステップ
1 受容(事実の受け入れ)
2 承認(とらえかた変換)
3 行動(してほしい変換)
4 激励(背中ひと押し)
そのなかで、人のやる気に火がつくのにはメカニズムがあるという書かれています。
それは「自分に価値がある」と感じた時ですが、大きく2つあります。
・承認欲求:人に認められたいという欲求が満たされた時
・貢献欲求:人の役に立ちたいという欲求が満たされた時
そして、この二つの言葉を見ていくときに重要な観点があり、
その3つのステージは以下の3つのステージがある。
1 存在ステージ
2 行動ステージ
3 結果ステージ
私も人をほめることがとても苦手で、
どのようにほめたらいいのか、分からないことが多々あります。
この本には、具体的にどのようにほめたらいいのかを書いてくれました。
1 存在ステージ
・ 「あなたはあたなのままで素晴らしい」
・ 「君の持っている力はすごい」
・ 「君の夢は必ずかなう」
・ 「君は可能性にあふれている」
・ 「あなたと一緒に仕事をしたい」
・ 「いてくれてありがとう」
・ 「君の思いを聞いて感激した」
そのままの相手を認めること、
は相手の自信を高めることにつながります。
2.「行動ステージ」で相手が頑張っていることに気づく
・ 「手伝ってくれて助かるよ」
・ 「席を譲ってくれて、ありがとう」
・ 「笑顔で挨拶してくれるからとても気持ちいいよ」
・ 「気味が勉強を頑張っているから、みんなやる気になっているよ。」
・ 「社長がいつも率先してやっていただくのを見て、
もっとチャレンジしようと思った。」
・ 「(目上の人に)○○の頑張りを見て、私ももっと頑張ろうと思いました」
人はある行動を指摘されると、意識がそこに行き、
その行動が増えるという特徴があります。
増えてほしい行動を承認する方が人のやる気を引き出しやすいです。
3. 「結果ステージ」で相手の影響力に気づく
結果とは行動によって生まれた成果です。
・ 「君たちの勝利は多くの人たちに勇気を与えてくれた」
・ 「あなたの大活躍を見て、みんなやる気になっているよ」
・ 「気味がそこまでできたんだから、僕もやってみようと思う」
信頼関係構築にもペップトークの4ステップを使う。
1 受容(事実の受け入れ)で寄り添う人になる。
相手がマイナスの感情の時は、
その感情を相手より少し誇張しぐっとトーンを下げて
・そっか、わかるよ
・えーそれはつらかったね
・ざんねんだったんだね
・私もそうなったことある
とマイナスの感情に寄り添う
相手がプラスの感情の時は、
その感情を相手より少し誇張しぐっーとトーンを上げて
・いいですね
・わー、すごい!
・もっと教えて
・えー、それはうれしいね!
とプラスの感情にさらに寄り添います。
プラスでもマイナスでも相手以上に感情表現を、
豊かにして聴くと相手は聞いてもらえた感が増します。
2 承認(とらえかた変換)で気づかせる人になる
マイナス面に目を向けることをやめ、
プラス面にフォーカスした言葉がけをします。
・本当はどうなっらいいの?
・何が大事なんだろう?
と質問していくと相手の中に気づきが起こります。
3 行動(してほしい変換)で未来に導く人になる
何かを指示するときに、
「○○しないで」という表現から、「△△しよう」へ
と、欲しくない言葉をやめて、して欲しい言葉をかける
4 激励(背中ひと押し)で勇気づける人になる
相手の心の状態によって必要なスイッチは、大まかに分ければ3つあります。
①できる感スイッチ
②ワクワク感スイッチ
③安心感スイッチ
この本を読んで、いろいろ考えさせられました。教師や親、そして指導者はどのようにして自分と関わりのある学生や選手、子供をやる気にさせて、その人の人生を影響していくのでしょうか。
特に気になるのは、一人一人の状況や性格を把握し、それに合う言葉をかけてあげなければならない。
しかし、教師として、人間として、まだそこまでできる要領も技術もありません。毎年違う生徒さんに出会う。そして一年間を一緒に過ごすのですが、私はいったいどれぐらい生徒さんを知ろうとしたのか、どれぐらい理解しようとしたのかな・・・と!
週二回、一年間はあっという間でまだまだしっかり把握できていないまま次の学期になり新しい生徒さんを迎えている悪循環に陥ています。
もっと、もっと、学生としっかり向き合い、さらに学生たちの本当の気持ちを分かるような技術を身につけて、頑張ってみたいと思いました。