happy365day’s diary

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読書メモ『純ジャパの僕が10カ国語を話せた 世界一シンプルな外国語勉強法』秋山 燿平

秋山燿平(著)『純ジャパの僕が10カ国語を話せた 世界一シンプルな外国語勉強法』を読みました。

 独学で10ヵ国語を習得した東京大学の学生が書いた本です。そのうち4か国語はビジネスレベルだそうです。

 

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全体的なイメージだと、色んな外国語を短期間で簡単な会話ができるようにする際にどうすればいいか、について書いている印象を受けます。

 

筆者は、市販の単語帳などは日常生活での出現頻度が低い語彙が多いため、覚える必要はなく、文法も丁寧に学ぶ必要がないので、日常会話で使う200単語と30の表現を知っていればいいという主張です。これを筆者が「犬かき単語・犬かき表現」と読んでいます。

 

新たな外国語を勉強するたびに、この犬かき単語と表現をまずマスターし、それから自分に合った単語帳を作成していけばいいとしていますが、まさに今外国語学習で言われている行動中心的アプローチの考え方だと思いました。一つのジャンルの言葉をすべて覚える必要がなく、自分が使いたい表現をストックしておくことでいつでも話せるようになる状況を作るんだそうです。

 

国語学習の際に使われている翻訳アプリに関しては、まだ限界があるため、メリットとデメリットをうまく使い分けする必要があると言っています。

 

日本語→外国語✖
外国語→日本語〇
日本語の単語→外国語の単語〇

 

単語レベルはAIが最も得意とする分野なので使っていいし、外国語から日本語への翻訳で大意をくみ取ることができますが、言いたい日本語の文章を翻訳アプリにかけても本来伝えたい内容に翻訳されないので、絶対やめた方がいいと言っています。

 

語学学習の際に、HalloTalkやTandemなどの言語交換学習アプリを積極的に取り入れることについても触れています。この類のアプリを使う上でのコツをいかのようにまとめています。


・「オンライン中」の日本好きユーザーを狙え
・プロフィールで学びたい言語の国への興味を伝える
・初めてのメッセージはへたくそくらいがちょうどいい(上手すぎると教えたくなくなる)
・自己紹介+αで差をつける(量はコンパクト)

 

さらに、次の3つのステップが必要だそうです。


1 文章のやり取り
2 音声メッセージ
3 通話

確かにいきなりビデオ通話をしても、何を話せばいいのか、分からない時にはどうすればいいのか分からなくなって、心が折れることもあるかもしれません。

 

後半では、「犬かき単語犬かき単語表現から徐々に卒業する」と書かれています。確かに犬かき単語だとその場しのぎだったり、日常で使える簡単な会話はできても、深い議論はできません。

では、日常会話レベルからビジネスレベルまでアップさせるためにはどうしたらいいのでしょうか?

筆者がレベルアップに使うのは検定試験(日本人向けではない現地で作られて世界中を対象としている試験)だそうです。検定試験を受けることでモチベーションアップにもつながりますし、幅広い語彙に触れることもできます。

もう一つが、シャドーイングです。シャドーイングをする際には必ず録音して客観的に自分の発音をチェックすることを勧めていました。

 

とても分かりやすく、読みやすい本でした。犬かき単語・表現のリストと各言語別学習ポイントもありますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。