講義・会議システム「腾讯会议」を使ってみた感想と「中国語オンライン授業の課題と提言」のまとめ
日本の大学で中国語を教えている友人の投稿を見て、北京語言大学の「中国語学院交流会」というのを知り、中国語教師でもないのに、もぐって参加してみました。(#^.^#)
使用したのは、「腾讯会议」という会議システムです。
この会議システムは、中国独自のSNSであるwechatに連携されているもので、グループチャットからトーク開始を押すと、「ただの会話」なのか「会議システム」になるか選ぶことができます。友達とのグループチャット画面ですが、こんな感じのものです。
QRコードから入ったので、ホストとしての使い方はまだ分かりませんが、概ね画面共有などZOOMと同じ印象を受けました。ただしブレイクアウトルームはないみたいです。
この会議システムについて、私が参加して分かったことを以下にまとめます。
一回しか使ってないので、不足あるいは誤っているところがあるかもしれないので気づかれた方がいらしたらぜひコメントなどください(^^)/
・SNS通話アプリwechatさえあれば別アプリをダウンロードする必要はない。
・バックグラウンドでは作動しない。LINEみようとしたら会議室から強制的に退出する形になっていました。学生たちも他にSNS見たりチャットしたりしながらの受講は不可能ということです。
・人数は300人まで同時ライブ講義ができます。
・音声はたまに一瞬だけ乱れますが、概ね問題ありません。
・スマホで参加しましたが、画面が小さくてみんなの顔をみるのは大変
・会議室に入ると、横向きにしかできないみたいで、講義中は発話する一人が右側に出ますが、それ以外の人は画面上では見られません。もちろんスクロールすると見られます。
以下は、「中国語教育におけるオンライン授業の問題点と提言」という交流イベントを視聴してメモしたものです。
カメラについて:
・教師がカメラのオンオフをきめればいい。
・全員最初から最後までカメラオンする必要はない。
・カメラオンにする回数や時間を決めればいい
(最初出席代わり、途中、回答の代わりに手をあげる時、最後など)
・先生が全員の小さく動く様子をみてると教師自身も集中力が落ちる。
・もしグループメンバーではない場合は、パソコン上ではこの会議システムが起動しません。
・スマホの場合はQRコード読み込むだけで会議システムが起動されましたが、windows版では、QRコードを読みこむことができませんでした。もしかして、URLだったらできる?かもしれませんが、未確認です。
(また思いだしたら書き足します。)
学生への負担を考える:
・ただでさえ戸惑うオンライン授業(live的なものを指していたと思われる)
・学生に負担をかけないように、適切な機能とアプリを厳選する必要がある。
・あまり多くの機能を使用したり、多種のアプリを同時併用しない方がいい。
・いいアプリはたくさんありすぎるぐらいあるが、教師が披露するのに夢中になってはいけない。
・国によってアプリやリンクが開けない場合も多々ある。できれば確認しておくか、汎用性のあるものを使用する。
テストについて:
・我々教師はテストを重要視すぎる傾向がある。
・教育目標は、学生たちが分かるようになって使えるようになること
・だから、カンニングを恐れて試験ができないなどの発想ではダメ。
・テストではなく、普段の発話や普段の授業でのことを細かく観察し、点数をつけてあげるべき
その他:
・アプリや電気製品に強い学生をうまく使って、クラスを引っ張るようにする。
(〇〇さんができないみたいだからちょっと見てあげましょう等)
・すべてliveにならなくていい。グループ学習とグループリーダーを立ててグループワークをlive以外で取り組んでもらう。
・中国の小学校の例:数学の授業はこのグループ、国語はこのグループなどグループごとメンバーが違う
・録画して学生たちにシェアする場合は備考欄に時間を記した方が学生たちが効率的に復習しやすい。
〇○分~○○分までは文法説明
〇○分~○○分までは会話練習
・資源は無限にあるので、どこに?なんのために?使うのかを考えることが大事。
学習目標が明確にさせてからリソースを探すべき。
ちなみに余談ですが、
北京大の中国語オンライン授業は、中国語を勉強する留学生よりも、
他大学の中国語の教師たちのアクセスの方が圧倒的に多いんだそうです。
北京大でどんなふうに授業をしているのか、知りたい、勉強したい、が理由だそう。