happy365day’s diary

勉強用のメモ、読書メモなど、仕事や勉強に関する記録を残すためのものです。

読書メモ 伊藤葵『1分コーチング』

 

 伊藤葵『1分コーチング』

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気になったところ:

 

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①うまくいっているイメージを持つことが大切

自分はうまくいっていると言うイメージを部下に描かせることです。人の心理は面白いもので、失敗してはいけないと考えすぎるとかえって失敗した場面を想像してしまい、現実でもそうなってしまうということがしばしばあります。

うまくいかないとうまくいっていない場面を繰り返し想像していることが多いようです。それをうまくいく場面を想像するように切り替えるサポートをしましょう。その想像を確実に行動にうつせるようになればうまくいく確率が高まります。

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なるほど!と思いました。はっきり覚えているわけではないのですが、確か脳に関する本をどこか読んだときに「脳は不思議なもので、考えていることを、現実にそのようにできる不思議な力がある。なので、脳を騙せられれば勝ち!」のようなことが書かれていました。人間は床ではなくベッドで寝ていると脳がいつも危険であるという信号を発し、熟睡の妨げになるんだそうです。たぶん日本の畳文化ってものすごく理にかなっているんじゃないかなと思いました。(少し話がずれてしまいまました)

 話を戻すと、教育現場においても、学生たちに「話せない」「間違ったら恥をかく」「うまくコミュニケーションできない」「勉強してもぜんぜん上達しない」などのようなイメージを払拭させることが大事なんだなと思いました。

 「私はできる」「上達している」「もっと練習してもっと上手になろう」などのようにポジティブに外国語をみにつけたときをイメージさせることで、行動に移すようになるし、それが現実において成功する確率があがるということになりますね。この際に大事になってくるのが「ペップトーク」なのかなと昔聞いた講演の事を思い出しました。興味がある方はぜひこちらをご覧ください。

心に響くコミュニケーション ペップトーク | 岩崎 由純, 日本ラーニングシステム |本 | 通販 | Amazon

 

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②部下の成長は上司の見守り方で決まる。仕事を任せきりでは育たない

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ふむふむ・・・どこのコーチングの本に書かれていますね。任せっぱなしにせず、フォローすることの大事さですね。先日読んだ『クイズで学ぶコーチング』にも同じようなことが書かれていました。ご興味のある方はこちらもぜひご覧ください。

happy365tian.hatenablog.com

  

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③上司である自分と部下のタイプを見極め、それに合う対処を行う。(4つのタイプ)

Aタイプ:コントローラータイプは、行動力があるが、命令口調が嫌い。

→仕切らせる、叱るときはストレートに、尊重する

Bタイプ:プロモータータイプは、頭の回転が早くてアイディア豊富だが、

お調子者の場合もある。

→ひらめきを重視、ある程度仕切らせる、褒められるとモチベーションがあがる

Cタイプ:アナライザータイプは、情報収集や分析が得意だが、行動力は低い。

→理由を詳しく説明する、傍観者としてのコメント、認める時も具体的に

Dタイプ:サポータタイプは、協調性は高いが、感情優先の場合も

→役に立ったと実感できる、人間的な感想を伝える、小さな心遣いが嬉しい。

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こちらも「ふむふむ」ですね。会社だけでなく、教育現場においても学生たちひとりひとり性格も違えば、社会的背景も違い、ひとりひとりに個別対応する必要性はいつも感じています。売れている教育関係の本などもよく読みますが、たくさんアドバイスが書かれていて「これはいけるぞ」と試してみると意外とうまくいかないこともよくありますよね。

いくらプロとしての自覚をもって働いているとしても、コーチングする人(教師も含め)の性格と受けている人の性格によって、かなりやり方も結果も変わるんですよね。私はまだ個々の部分がぜんぜんできていなくて、いつもどのように対処すればいいのか悩んでいます。この学生にはうまくいったことでも、他の学生には通じなく、関係がこじれたりすることもたまにあります。

今までは、学習者中心にと思っていましたが、確かに教師側の性格との相性を考えてコーチング・教育しなけれいけないんだと思いました。Aタイプの教師とBタイプの学習者の場合、Dタイプの教師とAタイプの学習者・・・などなどのように両者を考慮したコーチング・教育が必要なんだと思いました。

ちなみに、また話がずれてしまいますが、中国語では「对症下药,因材施教」、英語では「differential treatment in education」というんだそうです。中国語の言葉にもなっているこの言葉は孔子が紀元前500年も前にすでに提唱していると書かれていて、2500年前にすでに「それぞれの能力・素質に応じて異なった教育を実施する」ということが言われていたのだというから驚きですね。これからの教育業界がどのように変わっていくのか楽しみにでもあります。

 

上記以外にも、いくつか細かいところで気になる言葉があります。

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・自分が部下にどんなコミニケーションのボールを投げているか立ち止まって観察できる

・挨拶するときは相手の名前を呼んでいる

・部下をアクノレッジメントできる

・部下の話をチャンクダウンすることができる

・他の話を聞き出すためにオープンクエスチョンを考える

・目標に対する意識を深めることができる

・他のストレートに要求をすることができる

・部下からの苦情や批判を受け止めることができる

・常に自分のコーチングスキルを磨いている

・部下と情報の共有をしているか

・いいことだけでなく、好ましくないことについても部下にきちんと伝えることができる

・一人ひとりの部下と向き合う時間を毎日持っているか

・自分の1番の目標は部下の成長であると考えているか

・チームの方向性とゴールを部下と共有できるようになリーダーシップがあるか

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教師に置き換えて考えるとなるほど!と納得するところが多々あります。

・毎日授業準備や報告書などの作成や採点などに追われて学生と向き合う時間を毎日もてているのか。

・本を読み、研究会や勉強会に出たりして、自分の教師力を磨いているのか。

・学生から苦情や批判が出た時にどのように受け止め、どのように対処してきたのか。

・自分の一番の目標が学生たちの成長ではなく、ノルマ的に授業をこなすことになっているのかどうか。

 

さらっと読めそうと思い、手に取ったのですが、自分の教師生活を考えながら読み進めていたので、とても興味深かったです。

 

みなさんも図書館などでみかけたらぜひ手に取って読んでみてください。