読書メモ 原田隆史(2008)『カリスマ教師の心づくり塾』を読んで
今回のこの本を
↓
原田隆史(2008)『カリスマ教師の心づくり塾』日本経済新聞出版社
本を検索していたら、原田先生が立ち上げた会社も検索されました。
熟読まではいかんかったのですが、
忘れちゃいそうなので、メモ程度です。
原田先生は、今の若者の気持ちを次のようにまとめています。
①自己完結(自分の器を狭めて、夢を持たない)
②アンビバレンツ(社会にもまれないため、感情がころころ変わる)
③自己決定権(何か分からないけど私の自由)
④ミーイズム(自分の利益だけを考え、他人のことは考えない)
⑤まじめの崩壊
⑥規則には従わないが、オーラとムードには従う
⑦充実感・満足感・達成感が欲しい
⑧分かってほしい
⑨居場所が欲しい
最初のところで、
「先生は教育者か?」と問いかけています。
著者いわく、先生は教育者ではなく、
経営者であり、学校経営、学級経営をすることであると言います。
さらに、経営というのは、
夢、思い、理念、志を立てて、
それを具現化するための一切の手立てのことをいうんだそうです。
つまり、経営をするのには、
夢、思い、理念が必要で、
それがない場所に経営はあり得ないと言います。
そのため、教育理念、学校経営理念、
学級経営理念、クラブ経営理念がないと
まともに教育するのは至難の業だそうです。
教師の「心づくり指導」には以下の6種類の方法があります。
①心を使う。
「考えさせること」
「目標を持たせること」
②心をきれいにする。
「感謝の気持ち、謙虚な気持ちを養うこと」
「清掃活動や奉仕活動することが有効」
③心を強くする。
「できないことに挑戦することではない」
「できることを継続してやること」だそうです。
④心を整理する。
「過去の失敗の中にいる自分を切り捨てること」
「未来に生きる力を持つということ」
「失敗した時や落ち込んでいるときは、プラスの言葉で自分を励ます」
⑤心を広くする。
「ありがとうの心を持つ」
「ありがとうを言い合える」
⑥心を高くする。
「自分はやれる、できるという
自己肯定感に基づいた克己心を持つというおこと」
そのためには、小さくいいので、
成功体験を積み重ねることだそうです。
★→生徒たちにも、小さいな成功を
積み重ねられるように指導してください。
そしてその小さい成功の一つ一つを、
肯定的ストロークでほめてやってください。
と書かれています。
当たり前なのですが、この当たり前がなかなか難しいと実感します。
長期目標設定の大事さが書かれており、
生徒たちに何度も書かせることで、精度もあがり、
驚くほど生徒のパフォーマンスもあがってくるそうです。
私がちくちく思いながら読んだところですが、
↓
このように述べられています。
「もう一遍言いますけど、
今の自分が本来のパフォーマンスを発揮できていないとしたら、
それはあなたの目標がはっきりしていなくて、
行動計画に甘さがあるということです。
いますぐ長期目標設定用紙をスタートしてください。」
私自身のいままでの人生を振りかえて、非常に反省しました。
私も長期目標を設定しなおさなければと思いました。
書いてくれない生徒がいる際には、
先生と一緒に考えながら書いていくのもあり、だそうです。
ティーチングではなく、コーティング。
ティーチングは「答えを教える」こと
コーチングは、「答えに気づかせてやる」こと
だそうです。
成果主義の導入にあたって、
心がけるべき点については次のように書かれています。
①能力開発中心に活用する。
③礼節を重んじ、コミュニケーションを取りながら導入する。
④客観性、好評性を確保する。
⑤先生自身の自己評価を基本に他社評価を加える。
⑥公教育においては管理職によって差が出ないようにする。
⑦一年または六か月ごとに評価して、前期の評価にはとらわれない。
⑧学校間の比較はしない。
⑨給与、昇格に反映させる。管理職の昇格にも反映させる。
いろいろ考えさせられる本でした。
経営者の目線も入り、分かりやすかったので、
読みやすくてすいすい読めちゃいます。
この本を読んでどれぐらい実行できて、
どれぐらい自分を成長させていけるか、
本人次第になると思いますが、
一点でも気づいた点、感銘を受けた点があれば
この本を読んで、よかったと思うようにしています。